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2008年9月12日 (金)

宮が瀬の落ち武者

25年ほど前でしょうか、宮が瀬がダムに沈む以前、林道バイク仲間のO君から聞いた話です。そのころはダムの工事がはじまったばかりでしたが、「大きな赤い橋」はすでに完成していました。

初秋のある日、O君は友人2名と計3人で、1日中丹沢周辺の林道を走り、夕刻には「大きな赤い橋」の下の河原にテントを張ってキャンプすることにしたそうです。当時の丹沢はほとんどの林道が解放されていて、河原にクルマを乗り入れることもできました。

テントを設営したころにはまだ周囲には数組のバーベキュー客などもいて賑わっていたのですが、日没と同時にO君達3人以外はみんな帰ってしまったそうです。

レトルトもので夕食を済ませ、ビールなど飲んでからテントに入って寝たそうです。

夜半、1時ごろ、物音に気が付いて彼は目を覚ましたそうです。川をバチャバチャと渡って来る大勢の足音、馬のいななき。やがて近づいて来るにつれてガチャガチャという甲冑の音も聞こえてきたそうです。

仲間を起し、3人で顔を見合わせましたが、誰も声を出せず、テントの外も見られませんでした。

しかし音の様子からそれが無気力に敗走する武者の一団であることが感じ取れたそうです。

3人はひたすら、テントの中でその「音の一団」が通り過ぎるのを待ったそうです。それが過ぎ去るまでの時間は5分以上にも感じられたそうです。

やがてその「音の一団」は過ぎ去り、虫の音なども聞こえてきて、ようやく我に返った3人は、明るくなるまで何の会話もせず、シュラフにくるまり続けたそうです。
翌朝、O君らは無言のまま、申し合わせたように朝食もとらずにテキパキと撤収し、宮が瀬を後にしたそうです。

その後もO君は何度となく丹沢の林道へ走りに行っています。ワタシもいっしょに行ったこともあります。しかし2度と宮が瀬での幕営はできないと云っていました。

現在その場所は湖底に沈み、もはや幕営したくともできません。

そして「大きな赤い橋」は今、「虹の大橋」と呼ばれ、あることで有名なんだとか.......。

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